「肩が痛くて腕を上げにくい」
「夜中に肩の痛みで目が覚める」
「服を着替えるときに肩がつらい」
「しばらく様子を見ているけれど、肩が動かしにくくなってきた」
このような症状で、四十肩・五十肩ではないかと考えている方もいらっしゃると思います。
四十肩・五十肩は、一般に肩の痛みと動かしにくさが続く状態を表す言葉として使われます。
ただし、肩が痛い=すべて四十肩・五十肩というわけではありません。
肩の痛みには、肩関節周囲炎のほか、腱板の問題や石灰沈着など別の状態が関係する場合もあります。このページでは、症状が長引くときに確認したいことと、自宅で取り入れやすいセルフケアをご紹介します。
四十肩・五十肩ではどのような症状が出る?
日本整形外科学会では、五十肩(肩関節周囲炎)の主な症状として、肩を動かしたときの痛み、肩の動かしにくさ、夜の痛みなどを紹介しています。
- 腕を上げにくい
- 髪を整える動作がつらい
- 服の着替えがしにくい
- 手を背中へ回しにくい
- 夜に肩が痛む
- 痛い側を下にして眠りにくい
肩の痛みだけでなく、日常生活でどの動作ができなくなっているのかも確認してみましょう。
四十肩・五十肩が長引くときに確認したい5つのこと
① 「四十肩だから」と自己判断だけで様子を見続ける
肩の痛みや動かしにくさは、肩関節周囲炎以外でも起こることがあります。
日本整形外科学会では、肩の痛みを起こす状態として、上腕二頭筋長頭腱炎、石灰沈着性腱板炎、肩腱板断裂なども挙げています。
「年齢的に五十肩だろう」と決めつけず、強い痛みや大きな動きの制限が続く場合には病院で肩の状態を確認することも大切です。
② 痛みを我慢して大きく動かし続ける
「肩は動かした方がよい」と聞いて、強い痛みを我慢しながらストレッチや運動を続ける方もいます。
しかし、肩の状態によって適した運動量は異なります。
- 運動中に鋭い痛みが出る
- 運動後に痛みが大きく強くなる
- 夜の痛みが強くなる
- 翌日まで強い痛みが残る
このような場合には、回数・動かす範囲・運動内容が現在の肩に合っているかを見直してください。
③ 反対に、長期間ほとんど肩を動かさない
痛みがあると肩を動かすことが不安になり、できるだけ腕を使わないようにする方もいます。
日本整形外科学会やNHSでは、肩関節周囲炎・凍結肩について、肩をまったく動かさない状態を続けるのではなく、状態に合わせて肩を動かすことを案内しています。
ただし、痛みを我慢して無理に動かすことと、痛みの少ない範囲で動かすことは同じではありません。現在の肩の反応を確認しながら行いましょう。
④ 「猫背が原因」と姿勢だけを変えようとする
肩の痛みについて「猫背だから」「巻き肩だから」と説明されることがあります。
姿勢や作業環境が肩の負担に関係する場合はありますが、姿勢だけで四十肩・五十肩の原因を説明することはできません。
無理に胸を張り続けるより、長時間同じ姿勢を続けない、作業環境を調整する、肩を無理のない範囲で動かすなどを合わせて考えましょう。
⑤ 同じセルフケアを症状が強くなっても続ける
インターネットや動画では、四十肩・五十肩向けの体操やストレッチが多く紹介されています。
参考になる内容もありますが、同じ肩の痛みでも、痛みの強さ、動かせる範囲、夜の痛み、これまでの経過は一人ひとり異なります。
「肩に良いはずだから」と同じ運動を続けるのではなく、行ったあとや翌日に肩がどう変化したかを確認することが大切です。
自宅で取り入れやすいセルフケア
① 肩を痛みの少ない範囲で動かす
肩が動かしにくい場合でも、強い痛みが出ない範囲で少しずつ動かすことが選択肢になります。
例えば、
- 腕を小さく前後に動かす
- 肘を曲げた状態で肩を無理なく動かす
- 机や壁を利用して少しずつ腕を動かす
どの方法でも、強い痛みを我慢して可動域を広げることを目的にしないようにしましょう。
② 振り子運動を行う場合も小さく始める
振り子運動は、身体を少し前へ倒し、腕の力を抜いて小さく動かす方法です。
肩を大きく振り回す必要はありません。
行っている最中やその後に痛みが大きく強くなる場合には、一度中止して方法や負荷を見直してください。
③ 温める・冷やすは「楽に感じるか」で考える
肩を温めることで楽に感じる方もいれば、冷やした方が心地よく感じる方もいます。
NHSでは、凍結肩の痛みを和らげる方法の一つとして、タオルなどで包んだ温熱パックを短時間使用する方法を紹介しています。
ただし、「血流を良くすれば四十肩が早く良くなる」「慢性期なら必ず温める」と一律に決める必要はありません。行った後の肩の変化を確認してください。
④ 夜に痛む場合は腕を支える
四十肩・五十肩では、夜に肩が痛み、眠りにくくなることがあります。
痛い側を下にするとつらい場合には、反対側を下にする、仰向けで眠る、腕の下へ枕やクッションを入れるなど、肩が楽に感じる姿勢を試してみましょう。
寝方にも個人差がありますので、無理に一つの姿勢へ固定する必要はありません。
セルフケアは何回やればよい?
「振り子運動を毎日○回」「ストレッチを○秒」と回数だけを決めるより、肩の反応を確認することが大切です。
- 動かしやすくなった
- 変化がなかった
- 運動直後に痛みが強くなった
- 夜の痛みが強くなった
- 翌日まで強い痛みが残った
回数そのものより、現在の肩に対して負荷が大きすぎないかを確認しながら調整することを意識しましょう。
このような肩の痛みは病院での確認を優先してください
- 転倒や事故のあとから急に強く痛む
- 突然、腕をほとんど動かせなくなった
- 肩の形がいつもと違って見える
- 大きく腫れている
- 赤みや熱感とともに体調の変化がある
- 腕や手に強いしびれや力の入りにくさがある
- 強い痛みが続き、日常生活への影響が大きい
肩の痛みをすべて四十肩・五十肩と考えず、普段とは違う強い変化がある場合には病院で肩の状態を確認してください。
せんだいファミリー整骨院で確認していること
当院では、「四十肩・五十肩」という言葉だけで肩の状態を決めつけません。
初回は約90分の時間を確保し、
- いつから肩が痛むのか
- どの場所が痛むのか
- どの方向へ腕を動かすとつらいのか
- 夜の痛みがあるか
- 肩をどこまで動かせるのか
- 首や肩甲骨まわりの動き
- 仕事や日常生活で困っている動作
- 現在行っているセルフケア
などを確認します。
そのうえで、現在の身体の状態に合わせて施術や日常生活での身体の使い方についてお伝えしています。
まとめ
- 肩の痛みをすべて四十肩・五十肩と決めつけない
- 強い痛みを我慢して大きく動かさない
- 反対に、長期間ほとんど肩を動かさない状態も避ける
- 姿勢だけを原因にしない
- セルフケア後や翌日の変化まで確認する
- 夜の痛みが強い場合は腕を支える方法も試す
「たくさん動かせばよい」「安静にすればよい」と二択で考えず、現在の肩に合った負荷を探すことが大切です。







