【走るとすねの内側が痛くなる方へ】
「ランニングをすると、すねの内側が痛くなる」
「練習後にすねがズキズキする」
「休むと楽になるけれど、練習を再開するとまた痛む」
「以前より短い距離で痛みが出るようになった」
「シンスプリントと言われたが、なかなか思うように変化しない」
このようなお悩みはありませんか?
ランニングやジャンプなどを繰り返すスポーツでみられる、すねの痛みの一つがシンスプリントです。
日本では「脛骨過労性骨膜炎」という名称が使われることもあります。
ただし、
「シンスプリント=骨膜だけに炎症が起きている状態」
と一律に考えるのは適切ではありません。
運動量、練習強度、休養、足首やふくらはぎの状態、身体の使い方、シューズ、競技環境など、さまざまな要素が関係する場合があります。
また、すねの痛みには疲労骨折など、シンスプリント以外の状態が関係している場合もあります。
今回は、シンスプリントがなかなかよくならないと感じるときに確認したいポイントや、自宅でできることについて分かりやすくご紹介します。
まずは、すねの状態を確認してみましょう
次のような症状や変化はありませんか?
- 走ると、すねの内側が痛む
- 運動を始めると痛みや違和感が出る
- 練習後に、すねの内側がつらくなる
- すねの内側を押すと痛む
- 以前より短い距離や時間で痛みが出る
- ランニングやジャンプの量を最近増やした
- 部活動や運動を久しぶりに再開した
- 大会前などで練習日数が増えている
- シューズを替えてから違和感が出るようになった
- 休むと楽になるが、運動を再開すると再び痛む
これらは、シンスプリントでみられることがある症状や変化の一例です。
当てはまる項目の数だけで、シンスプリントかどうかを判断することはできません。
大切なのは、
「すねのどの場所が痛むのか」
「何分・何kmくらいで痛むのか」
「運動後や翌日はどうなっているのか」
「日常の歩行でも痛むのか」
「以前と比べて症状が変化していないか」
を確認することです。
シンスプリントとは?
シンスプリントは、英語ではMedial Tibial Stress Syndrome(MTSS)と呼ばれます。
ランニングやジャンプなどを繰り返すスポーツでみられやすく、一般的には、すねの骨の内側に沿って比較的広い範囲に痛みが現れることがあります。
以前は「骨膜の炎症」が主な状態として説明されることが多くありました。
しかし現在では、すねの骨やその周辺へ繰り返し加わる負荷を含めて考えられています。
そのため、
「炎症を冷やせばよい」
「筋肉をほぐせばよい」
と、一つの方法だけで考えるのではなく、
現在どの程度の負荷がすねにかかっているのかを確認すること
が重要です。
シンスプリントと疲労骨折は同じ?
シンスプリントと、脛骨の疲労骨折は同じものではありません。
ただし、どちらもランニングやジャンプなど、繰り返し負荷が加わるスポーツで、すねに痛みが出ることがあります。
そのため、ご自身だけで区別することが難しい場合があります。
状態を考えるうえでは、
「広い範囲に沿って痛むのか」
「一か所に強い痛みが集中しているのか」
「運動中だけ痛むのか」
「日常の歩行でも痛むのか」
などを確認することが大切です。
ただし、これらだけで疲労骨折かどうかを判断することはできません。
特に、
以前は運動中だけだったのに、日常の歩行でも痛むようになった
痛みが以前より強くなってきた
という場合には、自己判断だけで練習を続けないようにしてください。
シンスプリントがよくならないときに確認したい5つのポイント
① 痛みが落ち着くと、すぐ以前と同じ練習量へ戻していないか
よくみられるのが、
痛む → 練習を休む → 楽になる → 以前と同じ練習へ戻る → また痛む
という流れです。
休むことで症状が楽になったとしても、すぐに以前と同じ練習量へ戻すと、現在の身体が対応できる負荷を超えてしまう場合があります。
特に、
- ランニング距離
- 練習時間
- 走るスピード
- ジャンプの回数
- 坂道練習
- ダッシュ
- 練習日数
などを一度に戻すことには注意が必要です。
「痛くない=すぐ以前と同じ練習ができる」ではありません。
現在の状態を確認しながら、負荷を段階的に戻していくことが大切です。
② 痛みが出る前に練習内容が変わっていないか
シンスプリントでは、現在の練習量だけではなく、
痛みが出始める前に何が変わったのか
を確認することが大切です。
例えば、
- 部活動に入って急に練習量が増えた
- 久しぶりにランニングを再開した
- 大会前で走る距離が増えた
- ダッシュやジャンプ練習が増えた
- 坂道を走るようになった
- 休養日が少なくなった
などです。
一つひとつの変化は小さくても、複数の変化が重なることで、すねへ加わる負荷が大きくなる場合があります。
痛みが出る前の最近数週間を振り返り、練習内容に変化がなかったか確認してみましょう。
③ 「ふくらはぎが硬いから」と一つの理由だけで考えていないか
シンスプリントの方に、
「ふくらはぎが硬いから」
「足裏が硬いから」
「身体がゆがんでいるから」
と言われることがあります。
足首やふくらはぎの状態が、身体への負担に関係する場合はあります。
しかし、
筋肉の硬さだけが、すべてのシンスプリントの理由とは限りません。
確認したいのは、
- 足首の動き
- ふくらはぎの筋力
- 片脚で身体を支えたときの状態
- ランニングやジャンプ時の身体の使い方
- 練習量
- 休養
などです。
痛む場所だけをほぐすのではなく、身体の状態と練習内容を合わせて考えることが大切です。
④ シューズや練習環境が変わっていないか
症状が出る前に、
- 新しいシューズへ替えた
- 古いシューズを長期間使用している
- サイズの合わないシューズを使用している
- 走る場所が変わった
- トラックからロードへ変わった
- 坂道の多いコースを走るようになった
などの変化がないか確認してみましょう。
ただし、
「硬い地面だから必ずシンスプリントになる」
「クッション性の高い靴へ替えれば必ずよい」
というものではありません。
シューズや路面も、現在の練習状況を考えるための一つの情報として確認します。
⑤ シンスプリント以外の可能性を確認しているか
すねの痛みがすべてシンスプリントとは限りません。
例えば、
- 脛骨の骨ストレス障害や疲労骨折
- 筋肉や腱が関係する不調
- 運動すると、すねが強く張る状態
- 神経などが関係する状態
などでも、運動時にすねの痛みや違和感が現れる場合があります。
特に、
痛みが一か所に強く集中するようになった
歩いていても強く痛む
以前より症状が急に強くなった
などの場合には、自己判断だけで練習を続けないことが大切です。
シンスプリントは休めばよくなる?
運動量を減らすことで、すねの痛みが楽になる場合があります。
しかし、
休むことだけで、以前の練習量に対応できる状態まで戻るとは限りません。
例えば、しばらく休んで痛みがなくなったとしても、その後いきなり以前と同じ練習へ戻れば、再び症状が出る場合があります。
そのため、
「症状を落ち着かせること」
と、
「スポーツに必要な負荷へ段階的に戻していくこと」
を分けて考えることが大切です。
完全に休む必要があるのか、負荷を減らしながら運動できるのかについても、現在の症状によって異なります。
自宅で確認したいセルフケア
① まず練習量を確認する
最初に、
「どのくらい動くと痛みが出るのか」
を確認してみましょう。
例えば、
- 何分走ると痛むのか
- 何kmくらいで痛むのか
- ジョギングとダッシュで違いがあるか
- ジャンプするとどうか
- 練習後はどうか
- 翌朝はどうか
- 日常の歩行ではどうか
などです。
痛みを我慢して毎回同じ量の練習を続けるのではなく、
現在の身体がどの程度の負荷まで対応できるのかを把握すること
が大切です。
② 練習量は段階的に戻す
痛みが落ち着いてきた場合でも、いきなり以前と同じ練習量へ戻す必要はありません。
例えば、
短い時間・距離の運動から始める
そして、
身体の変化を確認しながら少しずつ増やす
という考え方があります。
距離、スピード、坂道、ジャンプなどを一度にすべて増やすのではなく、一つずつ確認しながら戻していきます。
運動後や翌日に症状が明らかに強くなる場合には、負荷量を見直してください。
③ 足首・ふくらはぎの運動を取り入れる方法もあります
身体の状態に応じて、
- かかと上げ
- 足首を動かす運動
- ふくらはぎ周辺の筋力運動
- 片脚で身体を支える運動
などが取り入れられることがあります。
ただし、
「シンスプリントならこの筋トレをすればよい」
と一律に考える必要はありません。
運動後にすねの痛みが大きく増える場合には、回数や負荷を見直しましょう。
④ マッサージやストレッチは痛みの変化を確認する
ふくらはぎのストレッチやセルフマッサージで、楽に感じる方もいます。
しかし、
痛みがあるすねの骨の部分を、強く押したり揉んだりする必要はありません。
また、
「痛いほど伸ばした方がよい」
というものでもありません。
ストレッチやマッサージをしたあとに、
- 痛みが強くなる
- 歩いたときに以前より痛む
- 翌日の症状が強くなる
などの変化がある場合には、無理に続けないようにしてください。
⑤ 冷やすことは症状を楽にする方法の一つです
練習後にすねの痛みが強くなった場合など、冷やすことで一時的に楽に感じる方もいます。
ただし、
「練習後・入浴前・入浴後に必ず10分」
など、すべての方が同じ方法を行う必要はありません。
冷却は症状を一時的に楽にする方法の一つとして考え、
練習量やすねへ加わる負荷を見直すことも合わせて大切です。
ショックマスターという選択肢
せんだいファミリー整骨院では、長く続くすね周辺の痛みに対して、身体の状態を確認したうえで、拡散型圧力波を用いる「ショックマスター」を選択肢の一つとして使用する場合があります。
ただし、
すべてのシンスプリントにショックマスターが必要というわけではありません。
- 痛む場所
- 症状が続いている期間
- 現在の練習量
- 足首やふくらはぎの状態
- 競技内容
- 今後どの程度までスポーツへ戻りたいのか
などを確認したうえで使用を検討します。
また、
「ショックマスターを使用すれば、練習量を変えなくてもよい」
というわけではありません。
現在の身体の状態に応じて、練習量や負荷の調整も合わせて考えることが大切です。
シンスプリントで避けたいこと
① 痛みを我慢して毎回同じ練習を続ける
「練習できる程度だから大丈夫」
と痛みを我慢して同じ負荷を繰り返すと、症状が強くなる場合があります。
特に、
以前より短い時間や距離で痛みが出るようになっている場合
には、現在の練習量を一度確認しましょう。
② 痛みがなくなったら、すぐ以前の練習量へ戻す
休んで症状が楽になったことと、以前と同じ練習負荷へ対応できることは同じではありません。
走る距離、時間、スピード、ジャンプ量などを、身体の状態を確認しながら段階的に戻していきましょう。
③ 痛むすねを強く揉み続ける
「硬いからほぐせばよい」
と考えて、痛みが出ている骨の周辺を強く押したり揉んだりする必要はありません。
刺激したあとに痛みが強くなる場合には、方法を見直してください。
④ 痛み止めなどで楽になったからと無理をする
症状が一時的に楽になったとしても、すぐに以前と同じ負荷へ対応できる状態になったとは限りません。
練習中の痛みだけでなく、練習後や翌日の状態まで確認すること
が大切です。
⑤ 「シンスプリントだから大丈夫」と決めつける
すねの痛みには、疲労骨折など別の状態が関係することもあります。
特に症状が変化している場合には、
「以前と同じシンスプリントだろう」
と自己判断だけで練習を続けないようにしてください。
このようなすねの痛みは早めに整形外科などで確認を
次のような場合には、シンスプリント以外の状態も含めて確認することが大切です。
- すねの一か所に強い痛みが集中している
- 日常の歩行でも痛みが強い
- 安静にしていても痛む
- 夜間にも強い痛みが続く
- すねに強い腫れがある
- 痛みが短期間で急に強くなった
- 体重をかけることがつらい
- 転倒や接触のあとから強く痛む
- 運動時に強い張りとともに、しびれや力の入りにくさが出る
- 休んでも症状が思うように変化しない
限局した圧痛などは脛骨の疲労骨折を考える材料にはなりますが、それだけで判断できるものではありません。
このような場合には、自己判断で練習を続けず、早めに整形外科などで状態を確認してもらうことが大切です。
シンスプリントについてよくあるご質問
Q. シンスプリントになったら運動を完全に休んだ方がよいですか?
すべての方が完全に運動を中止する必要があるとは限りません。
一方で、痛みを我慢して今までと同じ練習量を続けることもおすすめしません。
現在どの程度の負荷まで対応できるのかを確認しながら、運動量を調整することが大切です。
Q. シンスプリントと疲労骨折はどう違いますか?
どちらも、運動時にすねが痛むことがあります。
シンスプリントでは比較的広い範囲に症状がみられることがありますが、疲労骨折などでは、より限られた場所に強い痛みが出る場合があります。
ただし、この違いだけで正確に判断することはできません。
歩行でも痛む、痛みが強くなっているなど気になる変化がある場合には、整形外科などで状態を確認してください。
Q. シンスプリントではストレッチをした方がよいですか?
ストレッチが選択肢になる場合はありますが、すべての方に同じ方法が適しているわけではありません。
ストレッチ後に痛みが強くなる場合には、無理に続けないようにしてください。
Q. シンスプリントではアイシングを毎日した方がよいですか?
冷やすことで、一時的に症状が楽に感じられる場合はあります。
ただし、決まった回数を毎日行えば、シンスプリントそのものが変わるというものではありません。
練習量や身体への負荷も合わせて確認することが大切です。
Q. インソールを使った方がよいですか?
インソールが選択肢になる場合もありますが、すべての方に同じものが適しているわけではありません。
足の状態、シューズ、競技内容などによっても異なるため、
「シンスプリントならインソールを入れればよい」
と一律に考えないことが大切です。
Q. ショックマスターだけでよくなりますか?
すべての方に同じ反応が出るものではありません。
当院でも、ショックマスターだけで考えるのではなく、痛む場所、練習量、足首やふくらはぎの状態などを確認し、必要に応じて施術の選択肢の一つとして使用しています。
せんだいファミリー整骨院で確認していること
当院では病名の特定は行いませんが、次のようなことを確認しています。
- すねのどの場所が痛むのか
- いつから症状があるのか
- 何分、何kmくらいで痛みが出るのか
- ランニングとジャンプで違いがあるのか
- 練習後や翌日の状態
- 日常の歩行時の状態
- 足首の動き
- ふくらはぎの状態
- 片脚で身体を支えたときの状態
- 歩き方やスポーツ時の身体の使い方
- 普段使用しているシューズ
- 現在の練習量や練習頻度
- 痛みが出る前に練習内容が変わっていないか
などです。
痛むすねだけを見るのではなく、
「現在どの程度の負荷がかかっているのか」
「どのような場面で症状が出ているのか」
を確認することを大切にしています。
すでに整形外科などでシンスプリントと言われた方も、現在の身体の状態やスポーツ状況を確認しながらご相談いただけます。
仙台市青葉区でシンスプリント・すねの痛みにお悩みの方へ
「部活動で走るとすねが痛い」
「休むと楽になるのに、練習するとまた痛む」
「大会が近いのに思うように走れない」
「何度もシンスプリントを繰り返している」
「どの程度まで練習を続けてよいのか分からない」
「自分の身体に合ったセルフケアを知りたい」
このようなお悩みがある方は、一度現在の身体の状態を確認してみることも一つの方法です。
せんだいファミリー整骨院では、初回はカウンセリングと身体の状態確認のため約90分のお時間を確保しています。
柔道整復師の国家資格を持つ施術者が、すねの痛む場所だけではなく、足首やふくらはぎの状態、歩き方、ランニングやスポーツでの身体の使い方、練習量などを確認します。
〒980-0011 宮城県仙台市青葉区上杉5丁目2-20 第十一ショーケービル111号室
北四番丁駅から徒歩12分、東照宮駅から徒歩13分。駐車場完備。
仙台市青葉区上杉を中心に、宮町・柏木・二日町・小田原周辺で、シンスプリントやスポーツ時のすねの痛みにお悩みの方はお気軽にご相談ください。
関連ページ
参考資料
▶ PubMed「Medial tibial stress syndrome」
▶ PubMed「The diagnosis and management of medial tibial stress syndrome」







